なんやかんやで三日月が無事に戻ってきた。
小狐丸が、速攻で回り込み逃げ道を塞いで囲い込むのを全ての刀剣男士は見逃した。囚われる三日月だって嬉しそうに小狐丸の両の腕という檻に閉ざされてにこにことしているのだから満更ではないどころか歓迎しているのだろう。
しばらく小狐丸の髪を「もふもふ不足だ」と吸っていた三日月を、なけなしの甲斐性で引き離してから小狐丸は目線を合わせる。
月は、変わらずそこにあった。
安堵しながら強い語調で一言ずつ話す。
「今回は仕方ありません。言いたいことはたくさんありますが、許します」
「それはよかった」
「ですが、もう一度似たようなことをするのでしたら。その前に、私が貴方を神域に閉じ込めます。二度とそこから出られない上に私のことだけしか考えられないほど、堕として差し上げますからね。わかりましたか」
流石にこれには三日月も神妙な顔をして「あいわかった」と言うと思ったのだが。
白皙のかんばせが輝いた。そのまま小狐丸と距離を一足で詰める。
「本当だな!? 今度こそお前のところに連れていって唯一の番だと、本妻だと、全ての神に狐に証してくれるのだな!? ああ、それは嬉しい。身を賭した甲斐があったというもの。ふふ、そなたのかかさまとととさまになんてご挨拶するべきかな? 日ノ本の危機を救った天下五剣、三日月宗近ともいえば……あでで」
「おーぬーしーはー!?」
小狐丸は三日月のやわらかな頬を全力で引っ張って縦に動かし横に動かした。
誰も止めない。
三日月が悪い。
防人イベント後でみかちかさま調子に乗っている
-
URLをコピーしました!
-
URLをコピーしました!