宿りし力は儚く映れども、確かな熱をその身に宿している
シグルドさんは愛によって、笑えるようになった自身を弱くなったと感じるけれども、本当に弱くなったのか、という話です。
幕間の題名から、最初にイメージしていたのはブリュンヒルデさんとのらぶいちゃだったのですが、そういう要素は最後に少しあるだけで、英雄としてのシグルドさんの面が強く描かれています。ですが、冗談であまり面白くの無い洒落を言ったりもするのですが。そのギャップが私は好きです。
登場サーヴァントもマルタさん、ジーク君と竜にまつわる面々です。第三話ではセイバーの葛飾北斎さんも出てきます。他には前述のブリュンヒルデさんと、まさに友情出演のジークフリートさん。セイバーのアストルフォさんも少し出番があります。
英雄は弱き人が笑えるように、前に立ち、守り、傷つく存在であるために、シグルドさんはカルデアに来てから笑うことが増えたことに疑問を抱きます。そして、自分は弱くなったのでは、という疑問をマスターにぶつけました。疑問を自分一人で抱えるだけではなく、マスターにきちんと話してくれるあたり、とても信頼することができます。報連相は大事なことです。
今回の幕間を通して、シグルドさんもまた不器用な英雄だという思いが強くなりました。グランドセイバーにまで選んだというのに、それでも夏服で戦わせているから、陽気な人と勘違いするのですよ。すみません。
元から真面目で眼鏡で、ブリュンヒルデさんを大切にするあたり、シグルドさんはとても好きなサーヴァントです。ではないとグランドにまで選出しません。NPチャージもありませんのに。ですが、シグルドさんが自身でNPチャージをするのは解釈が違うので、今のままでよいです。もう、強化クエストも二度目の幕間の物語もないと信じています。
さて、シグルドさんに話を戻しましょう。英雄だけあって過酷な運命が定められていましたが、たまに混じる一人称に一番本音が出ている印象でした。普段は「当方」ですが、「俺」や「私」も今回の幕間で少々顔を覗かせていました。一人称という人らしさも奪われて「当方」と名乗っているのかと思うと、その義理堅さと不自由さに切なくなってしまいます。
だからこそ、カルデアに来て、笑うことができるようになったことを「弱さ」とシグルドさんは考えました。この辺りのアンサーは藤丸よりもジークフリートさんが的確に解説してくれました。カルデアでは先輩なだけありますね。
そして、シグルドさんに「愛」という強さをはっきり示したのは、やはりブリュンヒルデさんです。こちらの二人のカップリングを小説で書く機会はまだありませんが、私としては珍しく公式の組み合わせで、好きな二人です。永遠にいちゃいちゃしてもらいたいので、私のカルデアでは夏霊基にさせているのですよ。
そして、シグルドさんに笑うことのできる余裕も強さである、と気付かせるきっかけとなった、シグルドさんが応為さんとジーク君を鍛える場面もよかったですね。教えられる側だったシグルドさんが、今度は教える側になる。その立場の違いによって気付くこともあるのでしょう。
全体的に真面目ではありましたが、各所の繋がりが感じられる良いシナリオでした。
